ミリオンダラー・ベイビー
ミリオンダラー・ベイビー
Million Dollar Baby
2004年
アメリカ映画
監督・製作・主演クリント・イーストウッド
この映画はなんと、アカデミー賞作品賞を受賞してしまった。栄誉あるオスカーの歴史の中で、これほど筋の悪い作品が選ばれたのは初めてだろう。
この映画の最も罪深い点は、クリント・イーストウッド演じるボクシングコーチと、このコーチの指導を受ける女性ボクサーのヒラリー・スワンクとの不自然な関係である。
孫とお爺さんくらい年齢が離れているのに、恋人のような関係になってしまっている。まあそれはそれで喜ばしいのだが、なぜそこまでお互いに愛情を持てるのか、動機付けがまるっきり不明確だ。ヒューマニズムに対する過剰な楽観主義が見え見えである。
この二人を天使のように描く一方で、ヒラリー・スワンクの家族を悪魔のように描く極端さにも納得できない。ヒラリーにけがをさせるボクサーも、悪い人に描きすぎている。過剰な性善説を貫くために、悪人をでっちあげざるを得なかったのだろう。
クリントおじさんのやりすぎぶりは、ほんとに困ったもんだ。